栄高産業社内リレーブログ

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2009年08月04日

『知る』と『わかる』


『知っているという事』と『わかるという事』

先日、親戚の葬儀の時の住職が話されたことです。
似たような言葉ですが、意味はかなり違います。

『知る』ことは、講演を聞いたり本を読んだりしたら知識として人に記憶されます。
しかし『わかる』ということは、そのことを理解し自分の物にして初めて、意味がわかるという言い方ができることです。

今日、現場に作業員が不足していて、それでは自分が…ということで、コンクリート打設(生コン車と呼ばれるミキサー車で運ばれた、コンクリートを枠の中に入れてしまう作業です。)に行きました。

気温が高く無風の状態で始めた作業ですが、いきなり汗が噴き出し、見る間に作業服もびしょ濡れになりました。

熱中症でダウン!? 作業開始30分後には自分の中に赤い回転灯が点滅し始めました。

こりゃいきなりダウンしたら、

『やっぱ普段、楽している人はダメやね』

と言われるのは目に見えているので、気力で踏ん張ります。
でも常々、安全会議で熱中症対策として自覚症状が出たら、すぐ休むように!と言っており、倒れでもしたらお互いが不利益になるからね!と脅しのようなことを言ってでも、熱中症を防ぐ対策をとっている手前、

『すいません。がんばりすぎました。』などとは口が裂けても言えない立場としては、何か理由をつけてでも休まないとと考え、

『よしこれだ!』と考えついたのが、ジュース買いに行くことでした。

大人数なので、泣く泣く十数本のジュースを買って、みんなに配り自分もリフレッシュしました。

午後から始めた打設も、機械の調子が悪かったりで残業になりました。
ようやく片付けて、さあ帰ろうかとなった時に、ある作業員の人から冗談のように

『久しぶり汗をかいたやろう』と言われ、

イヤミと思いながらも

『そうねぇ、仕事でこんなに汗をかくのは久しぶりじゃわ』

と答えたら

『ほおー、うらやましいねぇ』と返され

『あはは…』と言いながら

心の中では
(額の汗はかかなくても、腹の底や、気持ちの中では毎日汗みどろじゃあー!わからんかぁ)

と叫んでいました。

でも、先日聞いた住職の話。

それで考えれば、その作業員の人も私の普段の仕事のことは知っていると思います。
でもそれがどんな物なのかは、確かにわからない事かもしれません。

逆に、私も安全会議の中でも
『暑い中での仕事ということはわかっていますが、安全作業に気を付けながら、作業を進めてください。』
とわかっているつもりで発言したことが、知っていることだけで言っていたかもしれません。

この炎天下での仕事を毎日やれ!と言われたら、私でも
『自分でどんな目にあうか、やってから言え』という気持ちになるであろうと考えます。

『知っているという事』と『わかるという事』

現場の最前線で働く人と、そこに指示を出す人、そこにおいて両方が『わかる』ということは、簡単そうで、実は非常に難しいことなのかも知れないと感じました。

先日、弊社で行われた安全大会。
全社一丸。なんではありますが、そこはやはり私は部門長。
土木部の人間が入賞したスローガンを考え、作業スタイルのモデルになり、安全指針の唱和を行い、そして全体の司会を堂々としてくれた。
閉会間際には、正直感激して、こみ上げてくるものをやっと押さえていました。
すばらしい安全大会を行えた事で、また一歩凄い会社に近づいたとさえ考えていました。

でも今日の末端の現場での気持ちのすれ違い…

自分の独りよがりではないのか? あの時自分が感動した気持ちを全員が感じているのか?

『全社一丸』

たった四文字ではありますが

すばらしい安全大会を開催できた事で、更にハードルが高くなったのではと感じています。
 

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コメント(2)

 お世話になっております。

 管理者が感じている責任感と使命感等様々な思いは必ずしも
 全員には伝わっていないものですよね。

 仕事よりも何よりも社員が同じベクトルでないことは管理者に
 とって何よりも辛いことだと感じています。

 会社の代表者の考えを私たち管理者がそのまま伝えればきっと
 その伝わり方は重く厳しい言葉に違いありません

 それをいかに噛み砕いて分かり易く説明するかもまた難しいです!

 そして私が思うことは、会社の示す方針に対し「分からない」と
 答えがかえってくることがありますが、「分からない」のと
 「分かろうとしない」のでは全く違うのだと考えています。

 やりもしないうちから「どうしたらいいか分からない」などと
 返事がくることがありますが「分かろうとしない」=やろうとも
 しないに繋がるのだと相手に対し警告します。

 出された指示指導にまずは行動してみてそこから初めて「分からない」
 が発生してくることは間違いではないですよね。

 工藤部長の心中痛いほど分かります。

 お互いが感謝の気持ちを持って接すればきっと会社はまだまだ
 発展していきますよね。

 今回のブログも非常に勉強させられました。

英満様

毎回、貴重なコメントを頂きこちらこそ勉強させていただいております。

『わからない』と『わかろうとしない』の違い、やはり考えさせられます。

色々大変ですが、会社がひとつにまとまることの大事さについては、みんな

も一緒だと思います。

それを同じ方向に向けることが私達の仕事なのでしょう。

今回もありがとうございます。



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