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2011年04月04日

天国と地獄

 今日の午前中、宅配便が営業所止めで届いたと連絡があり、軽トラを調達し隣の相馬市へ行きました。活動している南相馬市へは暗くなって到着したので通過した相馬市の状況は判りませんでした。

10km程走り、相馬市内に入って衝撃を受けました。

ラーメン屋がごく普通に営業し、ホームセンターでは宝くじまで売っていました。


原発から30km圏の内と外。天国と地獄の境目がそこにありました。


普通の生活がおくれる相馬市民。屋内退避を命ぜられているのに配給物資を受け取るのに3時間も屋外に並ばなければならない南相馬市民。そして20km圏内から避難しないと国から見捨てられた南相馬市民。



昨日、災害ボランティアセンターのある福祉会館にトイレを借りに来た陸上自衛隊第一空挺団の二等陸尉に「あなた方の任務は何ですか?」と質問してみました。「我々の任務は南相馬市から要請があった時に市民を避難させる民生支援です」と答えました。

「20km圏内の小高地区に寝たきりの母親と娘さんがいます。一緒に行って避難させることは出来ますか?」と聞くと、「我々第一空挺団は20km圏内に入ることは許可されていません。必要があれば南相馬市から上級部隊へ連絡が行き、別の部隊が避難させることになるでしょう」との話でした。

陸上自衛隊の誇る先鋭部隊である第一空挺団。命令ひとつで敵地へパラシュート降下するエリート部隊ですから命令がなければ延々と待機するしかありません。



しかし、住民は待機しているあいだに餓死するでしょう。




ボランティアに志願してきた京都大学大学院原子核工学専攻の学生がいて、放射性物質に関するレクチャーを受け、そして安全性についての意見を求め、私と東京から来たJさん、地元のNさんと3人で20km圏内の地区の家を一軒づつ回りました。その結果、寝たきりの母親と娘さんの所在を確認しました。


国も県も市も把握できない情報はボランティアでしか集められないのです。


私がボランティアとしてやりたいのはボランティアを組織化して効率をアップさせることです。リーダーを指名し、ボランティアの適性を見抜き、才能を発揮できる配置を行い、新しく参加したボランティアでも即戦力になるシステムを構築することです。現地に来て8日目。ようやくカタチになりつつあります。

すでに収集したデータは南相馬市役所から使わせて欲しいと言われる程精度が高いものです。


あと数日しかいませんが、最後までやり抜くつもりです。

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